「神山和幸行政書士事務所」ホームぺージ 、農業委員会に関する記事

農業委員会

農業委員会は、農業委員会等に関する法律に基づいて市町村に設置されている行政委員会であり、農地法に基づく許可等の行政事務を行っています。
 農業委員会は農業委員と呼ばれる委員によって組織されていますが、農業委員会には、通常、市町村の役場内に農業委員会事務局が置かれており、農地法に関する許可申請書の提出窓口や農地に関する相談の窓口となっています。
 
◎農業委員
 農業委員は非常勤であり、特別職の地方公務員となっています。
 委員は選挙による委員(40人以下)及び市町村長が市町村議会、農協、農業共済組合及び土地改良区からそれぞれ推薦を受けて選任した委員(2~7人)により組織され、委員の互選により会長を決めることとされています。
以下の条件に当てはまる者が選挙権・被選挙権を有します。
 
・10アール(北海道にあっては30アール)以上の農地について、
①耕作の業務を営む者(そのものと同居の親族又は配偶者(耕作従事日数が60日以下を除きます)を含む)
②耕作の業務を営む農業生産法人の組合員、社員又は株主(耕作に従事する日数が少ない者を除きます)
 
◎総会および部会 
 農業委員会の意思決定は原則として、会長が招集する会議(総会)において行われます。ただし、農地部会等の部会が置かれている場合には、部会の所掌とされている事項についての部会の議決が農業委員会の決定とされます。これらの部会等の開催は、月一回程度開催されています。

◎所掌事務
(1)農業委員会の専属的な権限として処理する事務
 農地法等の法令により農業委員会の権限とされている事項を処理します。
代表的なものに、農地等の権利移動・農地転用の許可、和解の仲介などがあります。
 
(2)専属的な権限によらない事務
 農業委員会のみが行う事務ではありませんが、農業委員会では、農地の保有・利用状況に関する情報収集と提供を行ったり、農業生産・農業経営及び農民生活に関する調査や研究を行ったりしています。

(3) 意見の公表、答申等の事務
農業委員会は、その区域内の農業及び農民に関する事項について、意見を公表し、他の行政機関に建議し、またはその諮問に応じて答申することができることとされています。


◎その他権限ある機関について

「農業会議」
農業会議は、農業委員会等に関する法律の規定により、農業生産力の発展及び農業経営の合理化を図り、農民の地位の向上に寄与すること目的に設置されている組織で、47都道府県に都道府県農業会議が、全国段階に全国農業会議所が設置されており、次の業務を行っています。

 ア 専属的業務(法令業務)
  都道府県農業会議が行政庁の諮問機関として行う業務です。
 〔専属的業務の例〕
 ・ 農地法による業務(農地転用許可における知事からの諮問等)
 ・ 農業経営基盤強化促進法による事務(基本方針の承認における知事からの諮問等)
  等
 イ 非専属的業務(任意業務)
  農業会議が農業及び農業者の一般的利益を代表する立場から行う任意の業務です。
 〔非専属的業務の例〕
 ・ 農業及び農業者に関する意見の公表または行政庁への建議
 ・ 農業及び農業者に関する情報提供
 ・ 農業委員会の委員等への講習及び研修
  等

  農業委員会は行政庁としての権限を持つので、その決定には拘束力がありますが、農業会議は諮問機関であり、行政庁より諮問を受けて意見を述べるが、その意見には拘束力がないので、都道府県知事等はその決定に拘束されず、独自の決定をすることができます。

(平成28年4月改正)
平成27年に農業委員会に関する法律が改正され、平成28年4月より施行予定です。
その改正の中で、農業委員の選任について、以下のように改正されました。

○ 市町村議会の同意を要件とする市町村長の任命制一本とする。
○ 過半を原則として認定農業者とする。
○ 農業者以外の者で、中立な立場で公正な判断をすることができる者を1人以上入れる。
○ 女性・青年も積極的に登用する。
○ 農業委員の定数は、委員会を機動的に開催できるよう、現行の半分程度とする
(後述の農地利用最適化推進委員を置かないところを除く。)

 〇農地利用最適化推進委員の新設
現在の農業委員会の機能が、委員会としての決定行為、各農業委員の地域での活動の2つに分けられることを踏まえ、それぞれが的確に機能するようにするために、主に合議体としての意思決定を行う農業委員とは別に、担当区域における農地等の利用の最適化の推進のため、農業委員会は、農地等の利用の最適化の推進に熱意と識見を有する者のうちから、農地利用最適化推進委員を委嘱しなければならないことと定められました(法第17条第1項)。

※詳しい改正内容はこちらから。