会社法務のことなら、神山和幸行政書士事務所へ

ビジネス文書基礎知識

様々なビジネス文書

ビジネスの場においては、様々な情報が飛び交っています。それが複雑になるほど、「言った」「言わない」などトラブルにならないように、文書で取り合わすことが基本です。

ビジネス文書には大きく分けて「社内文書」と「社外文書」に分けられます。
まずは、「社内文書」について見てみましょう。



社内文書の種類

「社内文書」には、大きく分けて「指示・命令をする」「通達・報告する」の役割があります。加えて「届出・申請をする」の役割もあります。
 丁寧である必要はありませんが、「いつ、だれが、どこで、なにを、どのようにして、どうなる」を明確にする必要があります。
 
ポイント
①一つの文書には一つの要件。
②一つの文書に複数のことを記載する際は、箇条書きに。
③曖昧な表現を使わない。
④いわゆる「5W3H」を明確に。
⑤受信者・発信者ともに、、所属部課・職名で出す
 
※5W3Hとは、いわゆる「5W1H」に加えて、「費用(HOW MUCH)」と「数量(HOW MANY)」のことを指します。

組織文書の注意点

特に、「組織において、下から上へ意見を述べる」場合、下記の分類があります。
①上申書
権限のない業務事項に意見、希望を申し述べ、検討や決済を求める
②稟議書(りんぎしょ)
実施案などについて、決済、承認を求める
③提案書、計画書
企画や計画を提起する
上記①~③の文書の違いに注意してください。

ビジネス文書の役割

社内では、様々な文書が存在します。社内文書には1の「1. 社内文書の種類」にて概略を述べさせていただいておりますが、そもそも社内文書に対して何が求められるのでしょうか?
 例えば、うちの会社はほんの数名だというので文書ではなく、口頭ですべて済ませられるという意見があるかもしれません。いちいち文書化する意味があるのか、疑問に思う人もおられるでしょう。しかし、口頭伝達の悪い点は、言い間違えたり、聞き間違いをしたりするということ。
つまり、「正しい情報を伝達し、保存する」ためには文書にしておくのが最善なのです。
 
 社内文書の目的は以下の通りです。
 
①社内における指示・連絡・報告などに使われる。
②社内における情報を文書によって伝達する。
③日常業務を合理的に進め、円滑なコミュニケーションを図る。
 特に、上記③は重要です。日常業務が複雑になるほど、「言った、言わない」の世界に陥りやすく、結果的に円滑なコミュニケーションを図れません。

社内文書の特徴

かといって、上司を必要以上に敬い、ただ美麗な文章でなければならないわけではありません。「必要な情報が、迅速、正確、簡潔に伝達させる」ことが社内文書の目的です。社外文書と異なり、挨拶や敬語は最小限に留め、できるだけ簡潔にまとめるように心がけましょう。また文書の種類によって、あらかじめ、社内フォーマットを定めるとより効果的です。