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社団法人・財団法人の設立

社団法人・財団法人の目的

一般社団法人とは、2名以上の社員(構成員)が集まって作る、営利の追求を目的としない法人のことです。一般財団法人とは、法人格の与えられた一定の額以上の財産の集まりのことです。 両者の活動に制限はなく、公益性のある事業はもちろん、町内会・同窓会・サークルなどのように、構成員に共通する利益を図ることを目的とする事業(共益的な事業)を行うこともできますし、あるいは、収益事業を行うことも何ら妨げられません。
 一般社団法人と一般財団法人が収益事業を行い、その利益を法人の活動経費等に充てることは何ら差し支えありません。

株式会社の違い

 しかし、株式会社等とは違い、得た利益を社員(構成員)に分配することはできません(非営利)。また、株式会社の場合、設立時の人員は1人でもOKですが、一般社団法人では2人以上、一般財団法人の場合では、最低でも理事は3人以上、監事が1人以上、評議員が3人以上の合計7人以上が必要となります。
 一方、設立に関する費用でみると、株式会社は定款認証で9万円・登録免許税で最低15万円かかりますが、一般法人の場合、定款認証で5万円・登録免許税は6万円で済みます。
 これらの特徴を踏まえて、検討すればよいでしょう。


設立の手順

1.一般社団法人の場合

①活動計画の作成

2人以上の設立者が集まり、組織や活動内容を決定します。

②定款作成と認証

定款には次に挙げる事項を定め、公証人の認証を受けます。

目的、名称、主たる事務所の所在地、設立時社員の氏名・名称と住所、社員の資格の得喪に関する事項、公告方法、事業年度など

③理事等の選任

設立時理事を選任しなければなりません。定款に定めるか、あるいは認証後に選任します(この場合、設立時社員の議決権の過半数によって選任)。

理事のほか、監事や会計監査人を設置することもできます(定款に設置を定めた場合には必ず設置)。

④理事等による調査

選任された設立時理事等が、一般社団法人の設立が法令や定款を守っているかどうかを調査します。違反がある場合には、設立時社員に通知します。

⑤設立登記

必要な書類を準備し、所管の法務局に出向く。



2.一般財団法人の場合

①活動計画の作成

財産を拠出する設立者が集まり、組織や活動内容を決定します。

②定款作成と認証

定款には次に挙げる事項を定め、公証人の認証を受けます。

目的、名称、主たる事務所の所在地、設立時社員の氏名・名称と住所、設立者が拠出する財産とその価格、設立時評議員・理事・監事に関する事項、評議員の選任及び解任方法、公告方法、事業年度など

③財産拠出の履行

定款に定めた財産を拠出します。

※一般財団法人では、300万円以上の拠出が必要。また、財産の拠出には現金の拠出と現物出資があります。

④理事等による調査

財産の拠出完了後、設立時評議員・理事・監事を選任しなければなりません。定款に定めるか、あるいは認証後に選任します。

選任された設立時評議員等が調査します。違反がある場合には、設立者に通知します。

⑤設立登記

必要な書類を準備し、所管の法務局に出向く。

※登記完了後は、財産拠出の無効や取消しは主張できなくなる。



3.設立時に行うこと。
 設立登記完了後、株式会社と同様に、税金に関連する届出、労働保険関連の届出、社会保険関連の届出が必要です。

  4.一般社団法人の活動報告
 一般社団法人は、定時社員総会を行い、毎事業年度終了後、決算処理をして、定時社員総会で決算の承認を受けます。また、承認を受けた貸借対照表の公告手続(決算公告)を行います。
また、役員の任期満了時には、その時期の定時社員総会において選任手続を行い、役員変更登記を行います。任期到来のない場合に役員を交替する場合には、臨時社員総会において選任を行い、役員変更登記を行います。


設立費用

 定款認証・登録免許税については、株式会社に比べ低額です。

 ただし、財団法人については、財産拠出額が300万円以上必要です。

 

 当事務所に依頼される場合には、手続委託手数料がかかります。詳しくはお尋ねください。 

 

定款の認証

5万円

登録免許税

6万円

印鑑作成

約1万円~3万円

謄本等発行

数千円

手続委託手数料

約10万円前後

 

 ◎詳しくは当事務所までお気軽にお問い合わせ下さい。