近年、健康の維持・増進やダイエット、スポーツ技能の向上等、様々な理由でスポーツジムやフィットネスクラブ、ヨガ教室、体操教室等(以下、スポーツジム等という)を利用する人が増加しています(注1)。
一方、全国の消費生活センター等に寄せられるスポーツジム等に関する相談は、年々増加傾向にあり、2017年度は3,500件を超えました(図)。
一方、全国の消費生活センター等に寄せられるスポーツジム等に関する相談は、年々増加傾向にあり、2017年度は3,500件を超えました(図)。
相談事例をみると、契約時や利用時に関するトラブルが発生している他、特に解約申出の際に、「契約期間中は解約できないと言われた」、「高額な中途解約料を請求された」等のような、解約時に関する相談が多数寄せられています。
そこで、スポーツジム等でトラブルに遭わないために、消費者に対しスポーツジム等に関する相談事例を紹介し、契約や解約時に消費者が気を付けるべき注意点やアドバイスを情報提供するとともに、関係事業者団体に対し、要望を行います。
1 2017年度同期件数(2017年9月30日までの登録分)
※2 2018年度は4月~9月の相談件数
※2 2018年度は4月~9月の相談件数
2013年度の相談件数は2,894件、2014年度の相談件数は2,910件、2015年度の相談件数は3,123件、2016年度の相談件数は3,227件、2017年度の相談件数は3,552件、2018年9月30日までの相談件数は1,656件(前年度同期の相談件数は1,500件)です。
相談事例
【事例1】 強引な勧誘で契約させられ、解約を申し出たが、解約はできないと拒否された
【事例2】 スポーツジムの中途解約料が、当初のスタッフの説明と異なり高額すぎる
【事例3】 高齢の母がジムで解約を申し出たが引き留められ、プロテインを定期購入させられた
【事例4】 ダイエットジムを解約したら、サービス開始前なのに全額支払えと言われた
【事例5】 やめたはずのスポーツジムの月会費が引き落とされていた
【事例6】 予約制のトレーニングジムの予約が取れず利用ができないので、契約をやめたい
相談事例からみる問題点
1.強引な勧誘や当日中の申し込みが条件となる割引等で契約を急がされる
2.予約が取れず利用できない、サービス内容が説明と異なる
3.高額な解約料を請求される等、中途解約でのトラブルが多い
4.解約を拒否される、解約手続きができていない
1.強引な勧誘や当日中の申し込みが条件となる割引等で契約を急がされる
2.予約が取れず利用できない、サービス内容が説明と異なる
3.高額な解約料を請求される等、中途解約でのトラブルが多い
4.解約を拒否される、解約手続きができていない
消費者へのアドバイス
1.契約書面や規約を必ず読み、内容を確認してから契約しましょう
2.解約条件等についてはジムのスタッフに説明を求め、十分確認しておきましょう
3.スポーツジム等の契約は原則クーリング・オフできません。契約は慎重に行いましょう
4.解約手続きは十分確認して行いましょう
5.不安に思った場合やトラブルになった場合には、消費生活センター等に相談しましょう
関係事業者団体への要望
スポーツジム等における消費者トラブルの防止のため、関係事業者団体に、加盟各社に対して以下の点について一層の取り組みを行うことを周知・徹底するよう要望します。
•契約期間や契約金額、解約条件や解約金額、解約方法について、分かりやすく記載した書面等を提供するとともに、口頭で正確に説明する等、トラブル防止に必要な消費者への情報提供を行うこと。また、そのために必要な社員教育を行うこと。
•契約期間や契約金額、解約条件や解約金額、解約方法について、分かりやすく記載した書面等を提供するとともに、口頭で正確に説明する等、トラブル防止に必要な消費者への情報提供を行うこと。また、そのために必要な社員教育を行うこと。
要望先
•公益社団法人スポーツ健康産業団体連合会(法人番号5010005018742)
•一般社団法人日本フィットネス産業協会(法人番号3010005017705)
情報提供先
•消費者庁 消費者政策課(法人番号5000012010024)
•内閣府 消費者委員会事務局(法人番号2000012010019)
•経済産業省 商務・サービスグループヘルスケア産業課(法人番号4000012090001)
詳しくはこちらをご参照ください。
※国民生活センターメールマガジンより。