和歌山県下の相続手続なら、神山和幸行政書士事務所にお任せください!

RSS

遺産分割制度の見直し


親族の死亡後でも支払いが必要なもの、例えば死亡前後の治療費用、祭祀に必要な葬儀費用など、相続開始後にもあれこれ費用が必要ですよね。
 相続開始時では、従来預貯金の払い戻しについては遺産分割終了まで相続人には払い戻さない、いわゆる「口座凍結」という措置が(当然のように)行われました。金融機関では半ば慣例のようでしたが、民法改正により大きく変更されそうです。
 来年7月までに全面施行される改正民法により、預貯金全体の3分の1までという制限はありますが、遺産分割終了前でも払い戻しを受けることができるようになりました。

※この「払い戻し制度」によって、争いのない遺産分割によって取得したとみなされます。ただし他の共同相続人の利益を害する恐れがある場合、調停又は審判によってこれを認めないとみなされることがあります。

 なお、具体的にどのような手続をとるのかについては、今後省令等が制定されるのをお待ちください。

2019-03-14 10:25:17

2020年民法改正で遺産相続は変わる?(配偶者居住権について)


 平成30年7月6日、民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律(平成30年法律第72号)が成立しました(同年7月13日公布)。
 民法のうち相続法の分野については,昭和55年以来,実質的に大きな見直しはされてきませんでしたが,その間にも,社会の高齢化が更に進展し,相続開始時における配偶者の年齢も相対的に高齢化しているため,その保護の必要性が高まっていました。
 今回の相続法の見直しは,このような社会経済情勢の変化に対応するものであり,残された配偶者の生活に配慮する等の観点から,配偶者の居住の権利を保護するための方策等が盛り込まれています。このほかにも,遺言の利用を促進し,相続をめぐる紛争を防止する等の観点から,自筆証書遺言の方式を緩和するなど,多岐にわたる改正項目を盛り込んでおります。
 まずは、配偶者居住権についてです。

 例えば、夫が死亡し、妻と長男が相続人であった場合を想定してみましょう。
 夫の遺産が自宅3000万円、預金3000万円であり、遺産分割協議において妻が自宅を相続すると、通常民法下では妻が自宅の所有権を相続したことにより、妻の預金の取り分が0円になってしまいます。
 
 今回の民法の改正により、夫の自宅が遺産評価から控除することができるようになりました。
 これにより所有権とは別に居住権が新たに発生し、預金も妻の取り分が残ることができます。

 ただし、これには要件があります。

①婚姻して20年以上であること。
②遺言により夫が妻に遺贈していること。

 これを「配偶者居住権」といいます。
 配偶者居住権は、配偶者に無償で長期の使用収益権を認める一方、配偶者居住権を財産の一部として相続財産を構成しますが、では具体的にその財産評価をどう算定するべきかは今後の法令整備を待たねばなりません。

※この制度について詳細はこちら
 
2018-11-18 16:30:32

相続放棄


質問 『同居していた父が亡くなり、遺産分けをしなければならなくなりました。私には妹が一人いますが、遠方に嫁いだ後は滅多に帰ってきません。父の葬儀のため帰郷した際に遺産分けの話をしたところ、妹は「相続は放棄するから」と言って自宅に帰っていきました。私は「(妹は)遺産を一切相続しない」という意思だと考え、その旨の遺産分割協議書を作成し、署名捺印を頼んだところ、「すでに相続を放棄したんだから(署名捺印)しない」と言われてしまいました。このままだと父の遺産は宙に浮いたままです。他に相続人はいません。どうすればいいのでしょうか?』

妹さんが「相続を放棄する」と言ったことに対して、ご相談者が「遺産は要らない」のだと解釈し、すべての遺産を相談者自身が相続する旨の協議書を作成したところ、妹さんが署名捺印してくれないため、遺産分割ができないというご相談です。
 いまひとつ妹さんの本心がよくわからないのですが、このケースのポイントは、
①相続放棄は当事者の間で、口頭でできるのか?
②協力してくれない相続人を無視して遺産分割協議ができるのか?
 というところでしょう。
まず①「相続放棄は当事者の間で、口頭でできるのか?」についてです。まず「放棄」という意味が問題です。
俗に「相続放棄」という言葉のみがよく知られているため、「遺産は要らないから相続を放棄する」と他の相続人に伝えればすべて済むと勘違いしておられる方が多いようです。
民法で定められている「相続放棄」には条件があります。相続開始から3か月以内に、家庭裁判所において相続放棄することを申述(申し述べること)しなければなりません。なお相続放棄は一度手続をしてしまうともう相続人には戻れません。
 それに対して、遺産分割協議書の中で、他の相続人が遺産を相続する旨を記載することにより「反射的に」相続を事実上放棄したことにはなりますが、相続を放棄しようとする相続人も含めて署名捺印が必要です(なお、この場合「遺留分」が発生します。遺留分についてはまたの機会があればお話しします)。
 今回のご相談の場合、妹さんが遺産分割協議書に署名捺印するか、あるいは相続放棄には家庭裁判所で申述するようお願いするか、どちらかの方法によらなければ解決できません。
 次に②「協力してくれない相続人を無視して遺産分割協議ができるのか?」ですが、結論としてはできません。ただし、協議に協力してくれない相続人がいる場合の法的手段として「家事(遺産分割)調停」を申し立てる方法があります。調停の申立はご相談者自身でももちろん可能ですが、ご自身では不安な方は弁護士に一度ご相談されるといいでしょう。
 それにしても、そもそもなぜご相談者の妹さんは相続放棄すると言っていながら署名捺印してくれないのでしょうか?もしかすると、ご相談者と妹さんの話し合いが不足しているため、本心が聞けていないまま早合点しているのかもしれません。今一度よく話し合い、当事者同士で円満な遺産分割ができないかどうか、よくご検討いただきたいと思います。

 〇      〇      〇

 今回は「相続放棄」というテーマでお送りしましたが、相続については本当に様々なお悩みがあるかと思います。どのようなご相談でも喜んで応じさせていただきます。
 寺報をご覧になった方々の初回ご相談は無料とさせていただいております。
 神山和幸行政書士事務所(電話073-460-5478)
2018-11-08 19:05:00

賃料収入のある不動産の分割方法


不動産は共有で相続しないほうがいい。そんなことを聞いたことがある人は多いと思います。
何をする場合でも、他の相続人と一緒にという場面が多いし、さらに誰かが死んだらまた共有者が増えるとかなり難儀なことになります。
特に、賃貸収入があってそれを継続して持っていきたい、つまり売却できない不動産の相続の場合はどうすればいいのか?
賃貸収入があるビルオーナーなどの人はある程度考えておいたほうがいいでしょう。

1.相続人複数で共有した場合
家賃収入があるから共有で相続。持分の割合で家賃を按分して毎月受け取ることになります。
誰が家賃を受け取って配分するのか?
賃貸管理会社に委託していなかったのなら、オーナーとして誰かが代表して家賃を受け取ることになります。共有している人ごとに家賃を分けて振り込んでもらうとかは当然難しいですから。
その場合、一旦誰かの口座や手元に家賃がまるまる入るわけですから、その絡みで揉めることになりやすいリスクがあります。

2
相続の相続が起きたら?
兄弟2人で半分づつならまだいいか!と共有で相続。でも弟が急死した…すると弟の子どもの有無はともかく、弟の妻も共有名義に参加することになります。
全く予期していない、はっきり言えば他人が入ってくることになります。弟の奥さんが何も口を出すつもりがなくても、奥さん側の親族が口を出し始めるケースがあります。こうなるとドロドロになってきます。相続で揉めるケースは、直系ではなくて婚姻関係の血筋が登場してグチャグチャになることは多いです。
例えば家賃収入より売却してしまおうとかそういう提案が降って湧いたり。向こうさんサイドにお金に困っている人なんかいるとそんな話が生まれがちです。

3.誰かが認知症になったら?
相続した人の年齢にもよりますが、ある程度高齢だったら認知症になるリスクもあります。そうなると後見人をつけたりと、その不動産に関して何かするにも後見人の登場となります。そしてそこに至るまでの手間も費用もかかります。

4.最近流行りの対策方法
不動産共有を避けるために取られる方法が法人化です。法人にしてしまえば、法人が解散しない限りは会社の相続という問題は起きないからです。

株式会社の場合
ただ株式会社の名義に不動産を移転すると、今度は株式の問題が出てきます。株も当然相続の対象なのですから、相続の問題を引きずる格好になります。
最初から個人名義ではなくて会社名義だった場合も、結局こっちの相続が問題になってくるでしょう。

一般社団法人に信託
最近流行りの方法はこっちです。一般社団法人というのは株主のような出資者がいません。なので株の相続という問題を引きづらなくて不動産を移動させることができます。
ただそのまま移転したのでは賃貸収入の行き先が法人のものになってしまうので、不動産を預けて運用管理させる信託契約を結びます。そして家賃収入はそれを受け取る権利として相続人同士で分け合います。
家賃の回収元は法人。相続分に応じて相続人の口座に家賃を振り込む。法人の理事になる相続人が死亡した場合のその地位の継承者・その決め方等は法人の定款で定めておく。
こんな感じで、不動産共有で相続人が一致している見解を法人に移転して固定化。これにより、揉めるポイントを避けつつ、将来の相続人の変化にも対応しつつ家賃収入を受け取ることができるというわけです。

5.不動産の規模や数によって検討価値あり
亡くなった人が例えばワンルームマンション一室のオーナーだったようなケースなら、家賃収入の大きさも大したことはないでしょう。そのような場合まで法人設立してやるべきかどうかというのはまた考え方次第です。費用もかかりますし、法人のほうの管理もあります。
やはりある程度の家賃収入があったり、複数の不動産があってどうしても分けようがないのなら上記の対策方法を検討されはどうかと思います。
昔はどうしようかと悩んでどうしようもなくなあなあになり、結局お金のことで揉めるというケースが結構あったようです。こればっかりは遺言書でもカバーしきれないため、不動産オーナーの方は、相続人となる家族があまりあれこれとやり方の可能性を模索しないようにしてあげるのは一つの優しさであり、紛争予防となります。
相続で揉めるというのは、お金というものに引っ張られた故人から自分への愛情や関わりの強さの奪い合いの一面があるので、ちゃんと私は考えていたという形を残す方法としても検討できるでしょう。

6.社団法人以外の方法
他に「自動定額送金サービス」を利用して代表者と別途契約を結び、駐車場テナント料を折半する方法があります。このサービスは色々な金融機関が通常サービスとしてよく行われているサービスです。
具体的には以下の手順で行います。
①通常の遺産分割をする。
※テナントの収入について、「別途契約を結ぶ」の文言をする。
その際は公正証書にすることが望ましい。遺産分割の内容は代表相続人一人の相続とし、将来的な不動産収入について、固定資産税等必要経費は収入全体から控除した上で折半(あるいは分割割合を別途約定)しておく。
②文案の検討と作成
 公正証書文案を検討する。
③公正証書か私文書にて契約書を作成。
※私文書でも契約は成立するが、将来的に有力な証拠として残すためには公正証書が望ましい。私文書であっても2通作成し、実印を添付し印鑑証明書を添付する。
④保存
 2通は双方が保存する。
⑤各金融機関にて所定の手続を行う。

※ただし、この方法の場合、数次相続(お孫さんの代など)で揉める可能性がありますのでご留意ください。
2018-11-02 11:01:32

代襲相続と遺留分


Q.私は妻に先立たれ子もいません。父母と兄もかなり前に他界しておりますが、妹と兄の子は健在です。私の死後、財産は妹にすべて相続させたいのですが、兄の子が遺産分けを要求してこないか心配です。どうすればいいのでしょうか


A.
遺産を特定の誰かに相続させたいという意思は遺言によって実現できます。ただし、気を付けなければならないことがあります。
 民法では、遺言に優先して、相続人のために遺すべき最小限度の財産の範囲を定めています。これを「遺留分」といいます。例えば遺言で子のうちの一人に全財産を相続させるという遺言しても、残りの子の遺留分まで奪うことはできません。
 遺留分の権利者は「配偶者、子、直系尊属」です。直系尊属とは例えば父母、祖父母がそれにあたります。遺留分にも代襲相続が認められています。
 代襲相続とは、相続できる人が相続する前に亡くなっていた場合等にその子が相続権を引き継ぐことです。例えば親の相続権を持つ子が先に亡くなった場合、その子の子(親から見て孫)が相続権を引き継ぐことができます。
 ただし、兄弟姉妹には遺留分がありません。
 今回のご質問の場合、ご本人の相続人となるのはまず妹さん、加えて亡兄の子も代襲相続人となります。一方、亡兄の子には遺留分の権利はありません。したがって、ご本人が妹さんに全財産を相続させる旨のしっかりとした遺言を作成することにより、亡兄の子が権利を主張してくる恐れを回避することは十分可能かと思います。

 今回は「代襲相続と遺留分」というテーマでお送りしましたが、相続については本当に様々なお悩みがあるかと思います。どのようなご相談でも喜んで応じさせていただきます。
2017-05-29 21:10:49

1 2 3 4 5 次へ