建設業に関わる法令の解説。神山和幸行政書士事務所

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建設技能者の能力評価制度について


建設業許可制度については、社会保険加入対策が日々厳しいのに加えて、技能者の高齢化・人材不足が深刻な問題となっております。特に建設業許可申請を実務経験で証明しようとする場合、いわゆる「10年の壁」がありました。「10年の壁」とは国家資格がない場合、10年間の技能経験を証明するのに契約書等を10年間(1年に最低1工事)証明しなければならないのに、法定の税務書類の保存期間が7年というものが大きな壁となっております。
こうした問題も踏まえて、平成31年度から「技能者の保有資格、就業履歴」を業界横断・統一したルールで登録・蓄積する仕組み、いわゆる「建設キャリアアップシステム」の本運用が開始され、注目を集めています。
能力評価制度はレベル1から4まで4段階にて行われます。
これにより、技能者一人一人の就労実績、保有資格が閲覧できることで、優れた技術を持つ技能者を雇用する専門工事業者が選べるようになります。
また、雇用側はデータを基に技能者の能力評価基準を策定でき、技能や職歴に応じた細やかな賃金体系も検討が出来ます。
建設キャリアアップシステムについての概略はこちらをご参照ください。
このシステムで、技能者の履歴が証明できるようになれば、建設業許可申請の際の経験証明なんかもとても簡単になってくるのではと感じています。今後の運営の周知が求められます。
2019-04-09 11:56:55

2019/03/18 政府/建設業法・入契法改正案閣議決定/「工期」の概念導入、許可要件初めて見直し


政府は15日、建設業法と公共工事入札契約適正化法(入契法)の一括改正案を閣議決定した。建設産業で担い手の確保育成が課題となる中、▽建設業の働き方改革の促進▽建設現場の生産性の向上▽持続可能な事業環境の確保-の三つの観点から現行法を見直した。建設業法は「工期」の概念を導入するなど、公共工事入札で経営事項審査(経審)を義務化した1994年の改正以来25年ぶりの大幅改正となる。71年に採用した許可制度の許可要件も初めて見直される。

石井啓一国土交通相は同日の閣議後の記者会見で、「(改正案により)働き方改革が促進され、建設業が魅力ある産業へと生まれ変わり、若年層の入職者が増えるなど、建設業の担い手確保が図られることを期待している」と述べた。
一括改正案では、長時間労働の是正に向け工期の適正化などを規定。中央建設業審議会(中建審、国交相の諮問機関)が「工期に関する基準」を作成し、その実施を勧告できるようにする。著しく短い工期による請負契約の締結を禁止。違反する発注者への勧告、公表といった仕組みを整える。
違反者が建設業者の場合は指示、営業停止などの監督処分を行う。建設業者は工期を含む見積書を交付。請負契約を結ぶ際、工事作業を行わない日や時間帯を定める時は書面に記載する。

平準化については入契法で措置する。入札契約適正化指針で公共発注者の取り組むべき事項に、工期の確保や施工時期の平準化を明記。公共発注者に必要な工期の確保策と施工時期の平準化策を講じることを努力義務とする。これにより地方自治体に対し、指針に基づき平準化を要請することが可能となる。
建設業許可での経営能力の要件となっている経営業務管理責任者に関する規制を緩和する。建設業の経営で過去5年以上の経験者が役員にいることを求める建設業許可要件を廃止。組織全体で適切な経営管理責任体制を確保することに改める。社会保険加入対策の強化の一環で許可基準を見直し、社会保険への加入を要件に入れる。
技術者に関する規定では、元請の監理技術者を補佐する制度を創設。補佐する者がいる場合は監理技術者に複数現場の兼務を認める。併せて技術検定制度を見直し、学科と実地を加味した第1次検定と第2次検定に再編成。第1次の合格者に「技士補」の称号を付与し、監理技術者を補佐する者に位置付ける。
下請の主任技術者では、一定未満の工事金額などの要件を満たすと配置を不要とする「専門工事一括管理施工制度」を創設。対象は施工技術が画一的で、技術上の管理の効率化を図る必要がある工種に限定する。

一括改正案は成立後、公布から1年6カ月以内に施行。見直された技術検定制度は2年以内に施行する。
自民党は現在、公共工事品質確保促進法改正案を議論中。「新・担い手3法」の今国会での成立を目指した動きが着実に前進している。
建設業法および公共工事入札契約適正化法(入契法)の一部を改正する法律案要綱は次の通り。

【建設業法】
▽許可基準の見直し=建設業の許可基準のうち、5年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者を置くこととする基準を、建設業にかかる経営業務の管理を適正に行うに足りる能力を有するものとして国土交通省令で定める基準に適合することに改める
▽許可を受けた地位の承継=〈1〉建設業の譲渡および譲り受け、合併および分割の際に、あらかじめ国土交通大臣等の許可を受けたときは、譲り受け人等は建設業の許可を受けた地位を継承する〈2〉建設業者が死亡した場合、国土交通大臣等の許可を受けたときは、相続人は建設業の許可を受けた地位を継承する
▽請負契約における書面の記載事項の追加=建設工事の請負契約における書面の記載事項に、工事を施工しない日または時間帯の定めに関する事項等を追加する
▽著しく短い工期の禁止=〈1〉注文者は、その注文した建設工事を施工するために通常必要と認められる期間に比して著しく短い期間を工期とする請負契約を締結してはならない〈2〉国土交通大臣等は、発注者が〈1〉に違反した場合、特に必要があると認めるときは、当該発注者に対して勧告することができるとし、その者が該当勧告に従わないときは、その旨を公表することができる
▽工期等に影響をおよぼす事象に関する情報の提供=注文者は、契約を締結するまでに、建設業者に対して、その発生のおそれがあると認めるときは、工期または請負代金の額に影響をおよぼす事象に関する情報を提供しなければならない
▽下請代金の支払い方法=元請負人は、下請代金のうち労務費に相当する部分については、現金で支払うよう適切な配慮をしなければならない
▽不利益な取り扱いの禁止=元請負人は、その違反行為について下請負人が国土交通大臣等に通報したことを理由として、当該下請負人に対して、取り引きの停止その他の不利益な取り扱いをしてはならない
▽建設工事従事者の知識および技術または技能の向上=建設工事に従事する者は、建設工事を適正に実施するために必要な知識および技術または技能の向上に努めなければならない
▽監理技術者の専任義務の緩和=工事現場に監理技術者を専任で置くべき建設工事について、当該監理技術者の職務を補佐する者としてこれに準ずる者を専任で置く場合には、当該監理技術者の専任を要しない
▽主任技術者の配置義務の合理化=特定の専門工事につき、元請負人が工事現場に専任で置く主任技術者が、下請負人が置くべき主任技術者の職務を併せて行うことができるとし、この場合において、当該下請負人は、主任技術者の配置を要しない
▽技術検定制度の見直し=技術検定を第1次検定および第2次検定に分け、国土交通大臣はそれぞれの検定の合格者に合格証明書を交付するとともに、合格者は政令で定める称号を称することができる
▽復旧工事の円滑かつ迅速な実施を図るための建設業者団体の責務=建設業者団体は、災害が発生した場合において復旧工事の円滑かつ迅速な実施が図られるよう、建設業者と関係機関との連絡調整その他の必要な措置を講ずるよう努める
▽工期に関する基準の作成等=中央建設業審議会は、建設工事の工期に関する基準を作成し、その実施を勧告することができる
▽標識の掲示義務の緩和=建設業者が工事現場に標識を掲げなければならない義務について、発注者から直接請け負った建設工事のみを対象とするよう改める
▽建設資材製造業者等に対する勧告および命令等=〈1〉国土交通大臣等は、建設業者等に指示をする場合、当該指示にかかる違反行為が建設資材に起因するものであると認めるときは、これを引き渡した建設資材製造業者等に対しても、再発防止のため適当な措置をとるべきことを勧告することができる〈2〉国土交通大臣等は、〈1〉の勧告を受けた者が該当勧告に従わないときは、その旨を公表し、または当該勧告にかかる措置をとるべきことを命ずることができる
▽その他所要の改正を行う

【入契法】
▽受注者の違反行為に関する事実の通知=各省各庁の長等は、公共工事の受注者である建設業者が著しく短い期間を工期とする下請契約を締結していると疑うに足りる事実があるときは、国土交通大臣等に対し、その事実を通知しなければならない
▽適正化指針の記載事項の追加=公共工事の施工に必要な工期の確保および地域における公共工事の施工の時期の平準化を図るための方策に関する事項を、公共工事の入札および契約の適正化にかかる指針の記載事項として追加する

▽その他所要の改正を行う
【付則】
▽この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する
▽所要の経過措置を定める
▽この法律による改正後の建設業法の施行状況に関する検討規定を設ける
▽その他所要の改正を行う。

(建設工業新聞 3月18日より)
2019-03-18 21:11:21

2019/01/30 国交省/業法・入契法改正案概要/工期確保と平準化、公共発注者の努力義務に


国土交通省が今国会に提出する建設業法と公共工事入札契約適正化法(入契法)の一括改正案の概要が明らかになった。働き方改革の促進に向け、公共発注者に必要な工期の確保策と施工時期の平準化策を講じることを努力義務とした。生産性向上の観点から現場に配置する技術者に関する規制を緩和し、限りある人材の有効活用と若者の入職促進を図る。同省は3月上旬の提出を目指す。

改正案では長時間労働是正に向け工期の適正化などを規定する。中央建設業審議会(中建審、国交相の諮問機関)により「工期に関する基準」を作成・勧告。著しく短い工期による請負契約の締結を禁止し、国交相などによる違反者への勧告の仕組みを整える。

処遇改善策として社会保険加入対策の一層の強化を図る。建設業許可の基準を見直し、社会保険への加入を要件化。下請代金のうち、労務費相当分(社会保険料の本人負担分を含む)の現金払いを義務化する。

人材の有効活用策の一つとして、元請の監理技術者を補佐する制度を創設。技術検定試験を見直し、新資格の「技士補」がいる場合は、複数現場の兼務を認める。下請の主任技術者については、一定未満の工事金額などの要件を満たす場合、配置不要とする。

生産性を高めるため、工場製品などの建設資材を活用した際に資材の欠陥による施工不良が生じた場合、国交相などが製造業者に対して改善勧告・命令できる仕組みを構築する。

持続可能な事業環境の創出に向け、経営業務管理責任者に関する規制を緩和。過去5年以上の建設業経営の経験者を有することを求める建設業許可要件を外し、組織全体で適切な経営管理責任体制を確保することに改める。合併・事業譲渡などの際、新たな許可を取り直すことなく円滑に事業継承できる仕組みを構築する。

(建設工業新聞 1月30日より)
2019-01-30 21:08:16

2019/01/29 政府/通常国会に58法案提出/国交省は業法・入契法一括改正など6本


第198通常国会が28日開会した。政府は計58本の法案(予算関連23本、非予算関連35本)を提出。国土交通省は建設業の経営力向上や適正な施工確保を図るための措置を盛り込む、建設業法と公共工事入札契約適正化法(入契法)の一括改正案など6法案を提出する。一括改正案は非予算関連の扱いとなり、提出時期は3月上旬を予定している。=2面に関連記事

国交省提出法案のうち予算関連法案は、奄美群島振興開発特別措置法と小笠原諸島振興開発特措法の一括改正案と、建築物省エネ法改正案の2本となる。

奄美群島振興開発特措法と小笠原諸島振興開発特措法の一括改正案は2月上旬に提出し、年度末で期限切れとなる両特措法の有効期限を19年度から5年間延ばす。

建築物省エネ法改正案は2月中旬に提出する。現在、大規模非住宅建築物(延べ床面積2000平方メートル以上)の新築時に限っている省エネ基準への適合義務対象範囲を拡大。中規模非住宅(300平方メートル以上2000平方メートル未満)を加える。

一方、非予算関連となる建設業法と入契法の一括改正案は3月上旬の提出を目指す。建設業法改正案では検討事項として、建設業許可基準のうち経営業務管理責任者の要件を緩和する。社会保険未加入業者の許可・更新を認めない仕組みも設ける。

発注者に著しく短い工期の請負契約締結を禁じる。工場で作る建設資材の製造者に対し、勧告と命令ができる制度を設ける。入契法改正案では、公共工事の入札契約適正化指針に施工時期の平準化を記載することを検討している。

国交省以外の主な政府提出法案を見ると、公正取引委員会(公取委)が非予算関連法案の独占禁止法改正案を3月上旬に提出。入札談合などの違反行為を公取委に自主申告した企業に適用する課徴金の減免制度を見直す。現在は課徴金の減免を受けられる企業数の上限と減免幅を一律に定めているが、新たに上限を撤廃し、減免幅を実態解明への協力度合いなどに応じて決める。

農林水産省は、新法で非予算関連の農業用ため池管理保全法案を2月中旬に提出する。2018年7月豪雨で決壊などの被害が多発したのを踏まえ、全国にあるストックの防災対策を強化。都道府県が決壊時の人的被害リスクが高い「防災上重要なため池」を抽出・指定し、所有者に対し必要な防災工事の実施を命令できる制度を設け

【国土交通省提出の法案】
〈予算関連〉
▽奄美群島振興開発特別措置法・小笠原諸島振興開発特措法一括改正案=両特措法の有効期限5年間延長(2月上旬)
▽建築物省エネ法改正案=省エネ基準適合義務の対象建築物拡大(2月中旬)
〈非予算関連〉
▽建設業法・公共工事入札契約適正化法一括改正案=著しく短い工期の請負契約締結禁止(3月上旬)

(建設工業新聞 1月29日より)

2019-01-30 11:12:33

2019/01/28 国交省/通常国会に6法案提出へ/業法・入契法を一括改正


国土交通省は28日召集の通常国会に計6本の法案を提出する。予算関連法案は奄美群島振興開発特別措置法・小笠原諸島振興開発特措法の一括改正案と建築物省エネ法改正案の2本。予算関連以外では建設業法と公共工事入札契約適正化法(入契法)の一括改正案を提出し、建設業の経営力向上や適正な施工確保を図る措置を講じる。

提出予定法案は▽奄美群島振興開発特措法及び小笠原諸島振興開発特措法改正案(予算関連)▽建築物省エネ法改正案(同)▽道路運送車両法改正案(非予算関連)▽航空法及び運輸安全委員会設置法改正案(同)▽建設業法及び入契法改正案(同)▽船舶油濁損害賠償保障法改正案(同)-の6本。

建設業法・入契法一括改正案を提出するのは、建設業を取り巻く働き方改革や生産性向上といった最新の社会経済情勢に対応するため。業法改正に向けた検討事項として、建設業許可基準のうち経営業務管理責任者の要件を緩和。社会保険未加入業者の許可・更新を認めない仕組みも設ける。注文者に著しく短い工期の請負契約締結を禁じる。工場で作る建設資材の製造者に対し、勧告と命令ができる制度を設ける。入契法では、公共工事の入札契約適正化指針に施工時期の平準化を記載することを検討している。

建設業法と入契法の改定準備が進む中、自民党の公共工事品質確保に関する議員連盟(根本匠会長)は、災害時の緊急対応などを柱に、公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の改正作業に取り組んでいる。改正案が今年の通常国会に提出されると、14年の通常国会と同様に建設業法、入契法を合わせた「担い手3法」改正案として審議が進みそうだ。

奄美群島振興開発特措法・小笠原諸島振興開発特措法の一括改正案は、本年度末で期限切れとなる両特措法の有効期限を19年度から5年間延ばす。

建築物省エネ法改正案では、現行法で大規模非住宅建築物(延べ床面積2000平方メートル以上)の新築時に義務付けている省エネ基準への適合対象範囲を拡大し、中規模非住宅(300平方メートル以上2000平方メートル未満)を追加する。

小規模住宅・非住宅(300平方メートル未満)の省エネ対策を担保する仕組みも構築。新築設計を行う建築士に対し、省エネ基準への適合可否などを建築主に必ず説明するよう義務付ける制度を設ける。

(建設工業新聞 1月25日より)
2019-01-28 21:16:12

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