建設業に関わる法令の解説。神山和幸行政書士事務所

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建設業許可等の申請書に関する変更点


 平成28年11月1日以降提出用の建設業許可申請書等が国土交通省ホームページに公開されました。
今回の改正に伴う改訂箇所は以下の通りです。

(1)法人番号記載欄を新設
  国税庁から法人に指定・通知される13桁の「法人番号」(企業版マイナンバー)の記載欄が以下の様式に新設されます。
  ※改正後の様式は各様式リンクをクリックしてご確認いただけます。
  ・様式第一号 建設業許可申請書
  ・様式第二十二号の二 変更届出書
  参考:http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000086.html
  ・別紙8 変更届出書
  参考:http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000192.html
  ・様式第二十五号の十一 経営規模等評価申請書
  ※平成28年5月9日 官報掲載の様式より当社にて作成した参考様式です。

当事務所に対して建設業許可申請、経営事項審査等のご依頼のある場合には、お客様に事前了承を頂いた上で、法人番号を取得させていただきます。
今後ともよろしくお願いいたします。

(2)業種区分表記の統一

  建設業許可区分の「舗装」と「ほ装」の表記に関して、
  改正後の様式では「舗装」 略称も「舗」として統一されます。
2016-10-28 08:15:23

建設業許可申請/貸借対照表の作り方


建設業許可を申請する個人事業者様で、これまで白色申告で確定申告をされている方には、「貸借対照表」「損益計算書」の作成は初めて、という方もおられるでしょう。
貸借対照表とは何か?損益計算書とは何か?

簡単に申し上げると、「貸借対照表」はある特定日の事業者の(事業用)財産の状況です。例えば平成28年12月31日などの「ある特定日」の時点で、「どのような財産(元手)によってどのような財産に変わったか?」ということを示しています。それに対して「損益計算書」とは、「ある一定期間の間にどれだけの売り上げがあり、どれだけの経費をかけ、どれだけの利益をあげることができたのか(あるいは損失をだしたのか)」という、いわゆる「利益の状況」を示す書類です。個人事業者の確定申告の「収支計算書」にあたります。

 言い換えれば、損益計算書で示された利益(損失)の結果としての財産状況として貸借対照表があります。よって、作成の順序は損益計算書→貸借対照表となりますね。
 ではここで、貸借対照表の項目とその書き方を簡単に解説します。
その前に貸借対照表の仕組みを簡単に解説してみましょう。

☆貸借対照表の仕組み
貸借対照表とは、ある特定日の事業者の財産状況である、どのような財産(元手)によってどのような財産に変わったか?ということを示していると申し上げました。
貸借対照表 神山和幸行政書士事務所
 元手にもいろいろあります。自己資金であったり、借入金であったり、また事業を数年続けていくうちに蓄積された利益などもあるでしょう。自己資金や利益はご自身が出資した資金です。これを「純資産」といい、一方借入金やまだ支払っていないお金(未払い金)などを「負債」と呼びます。これらはすべて貸借対照表の右側に記載されます
 一方、その純資産や負債によって得た資金がどのような財産(資産)に変わったかを示すのが貸借対照表の左側です。事業用の建物や車両、備品などに変わった、商品に変わった、現金や預金のまま残った、というように、得た資金は何らかの形に変わり手元に残るはずです(売れた商品は原価としてなくなり、利益(所得)として残り、右側の純資産に移る)。
 結果、貸借対照表は右側と左側の金額が同じとなりますバランスシート(B/S)と呼ばれているのはここに由来があります。
それでは、次に貸借対照表の記載方法を簡単に解説しましょう。

☆貸借対照表の書き方
1.資産の部
①流動資産
 現金預金とは、現金(小切手、送金為替手形なども含む)、預貯金、金銭信託等で、決算期後一年以内に現金化できるものです。預貯金等は通 帳などでご確認ください。
 受取手形があれば記入。すでに完成した工事で入金がない(売掛状態) のものは、完成工事未収入金に記載します。概ねこれでOKです。

②固定資産
 建物・構築物機械・運搬具工事器具・備品などは、売却した時に売れるであろう金額を記載してください。
 工場の土地等を所有しておられる場合は、評価額や鑑定額ではなく、購入した時の価額とします。
 これで概ね資産の部は出来上がりました。 

2.負債の部
 材料や道具等の購入代金を含む完成した工事の未払金があれば工事未払金に記入します。
 工事未払金以外でガソリン代や固定資産購入代金で未払い金があれば未払金に記入します。
 事業用として銀行等から借り入れがある場合、1年以内に返済される予定のものは短期借入金、それ以外は長期借入金となります。
 従業員がいればその方達から預かった源泉税の未納分などが預り金となります。

3.純資産の部・その他
 まず、当期利益額を事業主利益に転記します。
 次に、事業主仮勘定、事業主貸勘定についてです。
 この科目は次のような意味を持っています。
 事業主借勘定:事業主の持っている事業外資金を事業の資金として充当させたもの
 事業主貸勘定:事業主が事業の資金から事業外資金(家事費など)に充当したもの
現金出納帳から一年間に家事に支出した金額、家事から借りた金額を合計して記入してください。
 最後に期首資本金です。
 前年に貸借対照表をつくっていれば、資本(純資産)合計の金額がこれにあたります。
 つくっていない場合は以下の計算式から逆算してください。
 期首資本金+事業主借勘定-事業主貸勘定+事業主利益=純資産合計
 これでおおかた記入が終わったと思います。
未算入の勘定科目の中に、該当するものがないか点検してください。
あとは計算ミスがないことを確認し、右の合計(負債+資本)と左の合計(資産)が同じ額になっていれば完成です。
 なお、個人事業主様に注意していただきたいのは、決算期です。
 例えば平成26年中に申請を行う場合は、平成25年の決算書類が必要です。
 前年に遡って決算書を作っていただく必要がありますので、ご注意ください。

 当事務所では個人事業者様向けの記帳代行、決算書類作成の代行を行っております。ただし、納税書類は業法により禁止されており、ご自身で作成する必要がありますので、申告時期に税務署等で申告書類の指導を受けてください。
 なお、実際に貸借対照表をお作りになる際には、なるべくプロの指導を受けるか、チェックをしてもらうことをお勧めします。
2014-11-20 11:25:10

建設業法等改正について


建設業法等の諸法令が改正され、平成26年6月4日に交付されました。
これらの諸法令は順次施行される予定です。
ここでは、この諸法令がどのように改正されたのか、どのように制度が変わるのかを、主に建設業者様の事業に関連のあるものを中心にご紹介します。
なお、ここからの記事は、和歌山県主催で行われた「建設業法等研修会」、ワイズ公共データシステムのニュースリリース等の一部を引用・参考にさせていただきました。


1)公共工事の入札および契約の適正化
 ダンピングなどによる下請け企業のしわ寄せを防ぐのを目的として、以下の点で改正が行われました。

 ①公共工事において、これまで下請け契約の請負代金額が合計3,000万円以上(建築一式工事では4,500万円以上)の場合のみに求められていた「施工体制台帳」について、下請け金額の下限が撤廃されました。つまり、今後は金額にかかわらず施工台帳を作成することが義務付けられます(平成27年4月1日より施行)。
 また、これに伴い、入札の際には、「入札金額にかかわらず、入札金額の内訳を提出」することも義務付けられます。
 
 ②注文者から求めがあれば、見積書を「提示」するだけではなく、「交付」することが義務付けられました(平成27年4月1日より施行)。


2)建設業界からの暴力団排除(平成27年4月1日より施行)
 建設業界から暴力団の支配・影響を徹底排除するために以下のような改正が行われました。

 ①「役員」の範囲が拡大されました(これより「役員等」と言い換えられます)。建設業の新規許可申請をはじめ、申請・登録しなければならない「役員等」の範囲は以下の通りになります。
 ア.取締役
 イ.執行役
 ウ.相談役
 エ.顧問
 オ.総株主の議決権の100分の5以上を有する株主
 など
 欠格要件や行政処分の対象になる「役員等」の範囲も同様となり、現に暴力団員であったり、過去暴力団員だったもので暴力団員でなくなってから5年を経過しない者などが「役員等」である場合、許可の取消事由等行政処分の対象となります。
 また、公共工事の暴力団員排除も強化されます。
 ②①に伴い、建設業施行規則による様式にも変更がある見込みです。
 なお、許可申請書の様式については、個人情報保護の観点から、生年月日及び住所の記述および閲覧制度にも変更が加えられる見込みです。

3)建設工事の担い手の育成及び確保に関する施策
 改正では、建設工事の担い手の育成を建設業者等の責務とすると同時に、国土交通大臣がそれを支援することが責務として明確化されました。
 これに伴い、経営事項審査等の審査項目も追加等が加えられましたが、これにつきましては、こちら(「ワイズ公共データシステム」ニュースリリース・「担い手の育成及び確保」以外の変更点も掲載されています)をご参照ください。
 
4)「解体工事業」を「とび・土工工事業」から切り離して追加(公布日から2年を超えない範囲内において政令で定める日)
 施行日以降、解体工事を営む業者については、「解体工事業」の許可が必要となりますが、経過措置として、施行日時点で「とび・土工工事業」の許可を受けていて解体工事業を営んでいる建設業者については、引き続き3年間は、とび・土工工事業の許可を持ちつつ解体工事業を営むことができるとされています。
 これにつきましては、詳しくは当事務所ホームページにて解説させていただきます。
2014-11-05 19:00:16

国土利用計画法について


国土利用計画法は、あまりなじみのない法律かもしれません。
簡単に申し上げると、以下のことについて定めております。

1.届け出を必要とする土地取引・・・一定の面積以上の土地取引を行うときは届出を必要とする。
2.土地取引の許可制度・・・都道府県の定める一定の区域内での土地取引は事前に許可が必要とする。

なぜこのような規制が必要なのかというと、こうした規制を加えることで、土地の投機的取引や地価の高騰を抑制し、乱開発などを未然に防止するためなのです。

この法律は土地取引を抑制するための法律です。「都市計画法」は土地開発を抑制するための法律です。従って、国土利用計画法の規制(土地取引)→都市開発法の規制(開発行為)→建築基準法(建物建設)という、3段階の規制がわが国には存在していることになります。農地法はこれらの法律の、いわば「特別法」の位置づけとなっております。

ともあれ、都市計画法で定められた「都市計画区域」が、開発行為規制でも適用されています。
国土利用計画法についての解説。神山和幸行政書士事務所
1.届け出を必要とする土地取引
 一定面積以上の土地取引を行うときは、その取引を事前又は事後に届け出なければなりません。左の表(クリックしてください)の通り、都市計画区域内あるいは外でそれぞれ一定面積が定められており(上段)、この広さ以上の土地について、該当する取引について(中段)は事後届け出が必要です。また、個々の取引面積は小さくても、合計していくと一定面積となる(一団の土地)ような売買形態をとる場合にも届け出が必要となります。
 さらに、地価が上昇、または上昇する恐れのある区域は「中止区域」や「監視区域」に指定されることがあり、この区域では事前に届け出なければならず、届け出後一定の期間は契約ができません。

2.土地取引の許可制
「規制区域」内の土地について、土地売買等の契約を締結しようとする場合には、売買の当事者は事前に都道府県知事の許可が必要となります。この規制区域は、都道府県知事が指定するものですが、「大きな利益をあてにした土地の投機的取引が相当範囲にわたって集中して行われ、地価が急激に上昇、またはその恐れ」があると認められる区域が指定されます。なお、これまでこの規制区域が指定された例はありません。
2014-09-15 15:34:30

都市計画法


都市計画法による規制を改めてご紹介します。 (2014年現在)都市計画区域の区分イメージ

都市計画法に基づいて、都道府県(以下便宜上「県等」とします)は、県等内にあるそのエリアごとの特性等を考慮して分類し、その分類されたエリアの用途を指定しています。「○○区域」とか「××地域」などと指定しているのです。

1.都市計画区域と区域区分
まず、大まかに「都市計画区域」「準都市計画区域」「都市計画区域・準都市計画区域ではない区域」の3つに大別し、「都市計画区域」ではさらに区域が指定されています。

2.都市計画区域
都市計画区域では、市街化区域市街化調整区域に線引きされている区域と、線引きされていない区域の2つに分かれます。
 市街化区域とは、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を行うために指定された区域であり、さらに用途地域という細かい分類がなされます。
 市街化調整区域は市街化を抑制すべしと指定された区域です。現状維持が目標ですので、原則として建物は建築できません。この区域内の農地が原則として他に転用できないというのはこの規制が働くからです。

用途地域一覧表

3.地域地区

 区域による区分けのさらに細かい区分けについてです。
 市街化区域はさらに12種類の地域に分類されています。
 簡単に申し上げれば、住居系7種類、商業系2種類、工業系3種類です。
 風営法では、風俗営業を営むことができる地域は、4つある住居専用地域以外の地域であるとなっておりますが、この規制もこの都市計画法に基づく用途地域が関係しているのです。

 
 この用途地域のほかに、「防火地域・準防火地域」の地域分けがなされております。


4.開発許可制度
 一定以上の開発行為を行おうとする場合は、原則として、都道府県知事の許可が必要となります。開発行為とは、区画形質の変更をさします。区画形質の変更とは、農地転用の場合と同様に以下の通りとなります。

(区画形質の変更)
区画⇒道路・水路等の公共施設の新設・変更・または廃止
形⇒ 切土・盛土により土地の高さを変更
質⇒宅地以外の土地(農地・雑種地)を宅地に変更

なお、一定の規模未満の範囲内であれば、開発行為に許可は不要です。

(許可が不要な開発行為の範囲)
市街化区域・・・1000㎡未満
市街化調整区域・・・なし
非線引き都市計画区域・準都市計画区域・・・3000㎡未満
上記以外の区域・・・1ha未満

なお、上記基準は県等の規制で引下げ可能な場合があります。
さらに、以下の例外があります。
①農林漁業関係の建築物を建てるためであれば開発行為の許可が不要。
②鉄道施設や図書館など公益上必要な一定の建築物及び公共施設等の開発行為については全区域で許可が不要。


市街化調整区域での農地転用の説明
5.市街化調整区域での農地転用

農地転用時にも、都市計画法に基づき指定される「市街化区域」と「市街化調整区域」とで取り扱いが異なります。

◎市街化区域とは?
・すでに市街地を形成している区域
・概ね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域

◎市街化調整区域とは?
・市街化を抑制すべき区域
図1

「市街化区域」と「市街化調整区域」はいずれも都市計画法に基づき、都道府県が線引きをします。市街化区域内での農地は転用許可は不要(事前届出のみ)ですが、市街化調整区域においては転用許可が必要となります。

・市街化調整区域内の農地で、「おおむね10ヘクタール以上の集団的に存在する農地であって、営農に適したものである農地」か、あるいは「土地改良事業等の事業の工事が完了してから8年以内の農地」は甲種農地に区分されることがあり、それ以外の農地よりも転用条件が厳しくなります。
・農用地区域の指定は市街化区域ではしてはならないことになっているので、市街化調整区域内に存在することになります。

2014-09-14 00:00:00

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